テレビ会議のように会議室に集まって、システム保守担当の人たちがセッティングをして始めるものとは違い、Web会議では個人個人があらゆる場所からパソコンを開いて会議に参加します。
そのため、特別パソコンに詳しくない人や、使用頻度が少ない人でも簡単に使いこなせるということがWeb会議システムではとても重要になってきます。
今回は、日常的に業務でパソコンを使用する人であれば直感的に使いこなせるWeb会議システムをいくつかご紹介していきます。
自社での導入が初めてならば、まずは無料のツールで「Web会議とはどのようなものなのか」を体感してみてはいかがでしょうか?
Skypeは無料Web会議の先駆けでもあり、プライベートで利用した経験がある方も多いのではないでしょうか。
Skypeはマイクロソフト社が提供するビデオ通話サービスです。
誰でも簡単に無料で利用することができ、高音質のビデオ通話が可能になります。
1対1などの通話の品質やソフトウェアの安定性ではとても有用です。ビデオ通話中でもチャット機能を利用すれば、ファイルの受け渡しもスムーズに行うことができます。
会話や通話の内容を外部に発信するといった機能はありません。利用にはSkype IDの取得と、Skypeのソフトウェアインストールが必要になります。
若干の初期準備が必要ですが、高品質で多機能、ソフトとして安定しているのがSkypeの特徴です。
Google Meetは、Googleが開発したビデオ通話システムです。
Google Meetの最大の特徴は、Googleアカウントさえ持っていれば、Webブラウザ上で動作することができるという点です。
SkypeなどのようにわざわざWeb会議用のソフトウェアをインストールする必要がないので、すぐに誰でも簡単にWeb会議に参加することができます。
また、オプションとして利用できる便利な機能として、YouTubeとの連携が可能です。
つまり、ビデオ会議の内容をYouTubeで公開し、会議に参加しなかった人と共有することが可能なのです。
プライベート公開なども可能で、YouTube上で配信されたWeb会議はデータとして保存されるため、会議の記録を残すという意味でも重宝します。
さらに、会社でGoogleカレンダーを利用している場合に便利な機能として、その連携が可能な点です。
Web会議を開催しようと思ったら、自分のGoogleカレンダーに予定を作り、参加者を招待することで、招待メールの送信、参加者の出欠確認、さらに会議開始までのリマインドまで一気に自動で行ってくれます。
このようにして開催するWeb会議には最大100名が参加可能です。
チャットワークはChatWork株式会社が運営している基本無料のメール・電話・会議に関わるコミュケーションツールです。
LINEのようにコミュニケーションが取れるため、メールよりも迅速に情報共有ができ、ファイルの共有も非常に簡単です。
ボタン一つでWeb会議を始めることができるのもこのシステムの特徴です。フリープランの場合のWeb会議は1対1に限られますが、参加者のなかに一人でも有料プランユーザーが参加すると最大14人まで参加できるようになります。
音声のみの通話であれば、フリープランであっても最大100名まで同時通話が可能です。
通話中に画面共有を行うことができ、自分のパソコンの画面表示を共有することができます。
これによって、資料を見せながらプレゼンしたり、操作の説明などを行うことが可能です。
画面共有の機能を使えば、Webサイトのデザインの修正やCADファイルを見ながらの打ち合わせも可能になります。
セキュリティ対策も万全なので、安心してビジネスに活用することができます。
アメリカの企業Make Use OfがSkypeやGoogleハングアウトを超える機能を持つWeb会議システムと紹介したのがWhereby(かつてのappear.in)です。
HTML5のみを使用し、フラッシュやプラグイン、ユーザー登録などを全て省いたもので、URLを共有するだけで誰とでもビデオ会議を始めることができるのが特徴です。
最大8名と同時にWeb会議をすることが可能で、同時にチャットを行いながらファイルの共有を行うことが可能です。
デザイン性が高いのも魅力の一つと言えるでしょう。
ZOOMは比較的新しいWeb会議システムで、後発のシステムだけあって様々な新しい機能を持っているのが特徴です。
ZOOMに繋がるには、まず主催者が会議室を作成し、そこにつないで会議を始めるようなイメージです。参加者一人一人がユーザー登録する必要がなく、受け取ったIDを入力すれば誰でも会議に参加することができます。
Googleカレンダーと連携することもできるので、メンバーが固定の定例会議などにはとても便利です。ボタン一つで会議の内容を録音・録画することが可能で、議事録の作成や会議の記録にもとても便利です。
様々な便利機能を持つZOOMですが、フリープランの場合は会議室が40分までに制限されているのがデメリットです。
有料プランも高額ではないので、ビジネスで利用する場合は有料プランを使用するのがおすすめです。
一昔前は、まだインターネットも浸透し始めた頃で、プログラムやアプリケーションは動くようにすることが目標とされていて、習熟した人にしか触れないものも多々ありました。
現在では、インターネットは広く世界に浸透していて、充分な多様性が確保できているといえるでしょう。
初心者でも簡単に扱うことができるプログラムやアプリケーションもどんどん増えてきています。
だからこそ、最近ではプログラムやアプリケーションの「操作性」を重視される場面が多く あります。
離れた土地の相手と会議をするためのWEB会議システムも、操作性を重視されてきている物の一つです。
WEB会議システムは、企業の会議の他にも、医療現場、災害時の事業継続のためなど、さまざまなシーンで利用を検討されていたり、実際に現場に導入されていたりします。通信回線の帯域幅の拡大や回線品質の安定性に加え、PCの処理能力も向上していることによって、映像や音声の品質が高くなっていることで利用範囲が徐々に広がっている背景があります。
様々なところに拠点を持つことが多いベンチャー企業では、積極的にWEB会議システムを活用して、意識共有を図っているところも少なくありません。
インターネットを経由して離れた場所にいる相手と、音声や映像でミーティングすることができるのがWEB会議システムの大きな魅力です。
モニタ画面を共有することによって同じデータを確認したり、アプリケーションやモニタ画面を遠隔地からリモート操作したりすることもできます。
システムによっては非常にシンプルなものもあって、マイクやカメラを接続すると自動認識し、起動して通話ボタンを押すだけでビデオ通話が出来るといったものもあって、システムによってできることは様々です。
広く多くの人に使われるようになるためには、操作を簡単にする必要があります。
使う頻度が少ない人やはじめての人は、操作のマニュアルを参照しながら操作することもあり、慣れるまで時間を要してしまうことがあります。
そのため、最近では「見やすく」「分かりやすい」ソフトの需要が高まっています。
いくら機能が優れていても、操作性が悪いとユーザー離れの原因となってしまう可能性もあります。
導入の際には、「導入が大変ではないか」ということも踏まえて検討するようにしましょう。
いくら多機能であっても、操作性が低いと使い続けるのは難しいです。
操作性が低いWEB会議システムでは、特定の人物に依存してしまって、その人物がいなければWEB会議ができないといった状況ができてしまう場合もあります。
そうした事態を避けるためにも、誰でも操作をしやすいWEB会議システムを導入するようにしましょう。
WEB会議システムで重視されている操作性は、下記のようなものがあります。
主に重視されているのは、通話の参加とアクセスまでのスピード、容易に操作・端末共有ができるといった点があります。こうした理由から、最近のWEB会議のシステムではインターフェースを見ただけで直感的に操作ができるような分かりやすさとシンプルさが重視されています。
WEB会議サービスは普及しだしたころに、接続の操作に時間がかかってしまって肝心の会議時間が圧迫されるといった事が多くありました。最近ではネットワーク環境の向上や技術の進歩によって接続しやすいものも増えてきていますが、やはり誰でも時間をかけずに簡単な操作で会議が始められることは重要です。
業種によっても求める機能は違うため、WEB会議ソフトを導入するのであれば、まず目的の機能のクオリティが高いかといった点が重要です。いくつかのWEB会議ソフトを比較して、どのソフトを導入することが一番効率的かを判断してみるといいでしょう。
では、いくつかポピュラーな機能と利用している企業の例を見てみましょう。
1対1ではなく、複数の相手と同時にグループ通話をする機能。
支店が複数あり同時に会議を行ないたい企業・業種がよく利用しています。
セキュリティコード(接続ID)を発行し、アクセスを限定することで、会議に参加できる人間を制限することができます。大量の企業・顧客のデータを預かっている企業・業種は、こうしたセキュリティコードを利用できるタイプのWEB会議ソフトが最適です。
チャットやデータだけでのやり取りではなく、よりイメージが伝わりやすいように音声機能ではなくてビデオ機能を利用されることがよくあります。
売上報告・進捗会議を週間や月刊で定期的に行なう企業・業種におすすめです。
WEB会議システムの中には、パソコン操作に慣れた方であれば十分に使いこなせるものであっても、不慣れな人の場合は機能を使いこなせない状況であることがあります。
「使いたい機能を呼び出す方法が分からない」といった問題に直面してしまい、会議の進行に支障が出てしまう可能性もあります。
WEB会議システム導入の際は、パソコンに不慣れな人でも充分に機能を使うことができるか、 試用版などでいくつか触って動作を確認してから導入を検討 してみるといいでしょう。
また、最初はあまり慣れなくて最低限の機能しか使えない状態でも、操作に慣れていくことでより機能を使いこなしていけるようになります。そのため、これは最低限必要だと考える機能が使いやすいものであれば問題がないという考え方もあります。導入の際にはまず、「最低限必要な機能の操作がわかりやすいか」というところを判断基準としてWEB会議システムを探すと、より条件にあったものが探せるでしょう。
WEB会議システムは、導入したらずっとそのまま使い続けられるというものではありません。
様々な機械と同じように、メンテナンスというものが必要となります。
社内サーバを利用するタイプのWEB会議システムのメンテナンスでは、サーバや利用端末の保守・点検はもちろんのこと、セキュリティプログラムの更新なども行っていく必要があります。
メンテナンスを怠ると、思っていたよりも通信品質が低下したり、セキュリティ面で問題が発生したりするといった問題が起きてしまう場合がありますので注意しましょう。
WEB会議システムには無料のものから有料のものまで様々ですが、無料の物ではセキュリティ面が甘く、個人情報を流出してしまう恐れもでてきてしまいます。充分に注意して導入することがうまくいくカギです。
社内会議用
V-CUBE
ミーティング ブイキューブ |
ZOOM
ZOOM
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Cisco Webex
WebEx
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アプリケーション共有ファイルをリアルタイムに全参加者と共有
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デスクトップ共有デスクトップ画面全体を共有可能
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録画やり取りを録音・録画して保存可能
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ファイルの保存・転送会議中に使った資料や、メールでは大きすぎて送れない資料の共有
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ホワイトボード文字や図の記入、画像の読み込みなどが可能
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外国語翻訳会話をリアルタイムに翻訳して会話内容と翻訳内容をテキスト表示
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アンケート機能質問やアンケートを実施することが可能
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IPアドレス制限許可のない人の参加を防止できる機能
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チャット機能文字によるメッセージの共有が可能
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100拠点以上対応同時に接続できる拠点数が100を超える
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オンプレミスでの提供自社で情報のシステムを保有し、自前の設備で運用する方式
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無料版あり
Google Meet
Google
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Skype
マイクロソフト
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chatwork live
Chatwork
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参加者アカウント不要アカウント登録なしでスタートできます |
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1対1ミーティング
時間に縛られずに会議を行なうことができます |
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画面共有
自分のパソコンの画面を相手に表示させる機能
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セキュリティ第三者によるデータの盗聴やなりすまし、改ざんなどを防ぎます
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2段階認証プロセス | E2E暗号化 | SSL/TLS |
人数一度の会議に参加できる人数
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最大250名 | 最大50名 | 最大14名 |
無料期間が無制限かつ、セキュリティ面について公式HPで明示されている製品を比較
商談用
V-CUBE
セールスプラス ブイキューブ |
ベルフェイス
ベルフェイス
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B-room
Bloom Act
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資料共有
エクセルやPDFなどの資料の共有
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チャット機能文字によるメッセージの共有が可能
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トークスクリプト
話したい内容を事前に準備でき、自分だけが見ることができます
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同時接続3名の場合
の月額料金 同時接続できる人数 |
44,400円(税別) | 45,000円(税別) | 35,000円(税記載なし) |
相手の対応
WEB会議をする際に相手側に行ってもらうこと
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URL入力 | 電話 | URLorワンタイムパスワード |
月額費用が公式HPに明示されている3製品を比較
設計・製造用
V-CUBE
コラボレーション ブイキューブ |
Fresh Voice
エイネット
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Cisco Webex
シスコ
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同時ペン作画リアルタイムで複数人で図面に書き込みができます
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CAD共有対応重い3次元データもスムーズに共有できます
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画像共有画像データなどを同じ画面で共有できます
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高精細データ共有
画面サイズに合わせた拡大や縮小などの処理なしで2000万画素クラスでも共有可能
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画像共有機能がデフォルトでつき、公式HPに設計・製造系の導入事例が載っている製品を比較
セミナー用
V-CUBE
セミナー ブイキューブ |
ギガキャスト
ロゴスウェア
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ネクプロ
ネクプロ
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チャット機能文字でもやりとりすることが可能
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アンケート機能
質問やアンケートを実施することが可能
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受講者発言機能
受講者の発言を許可したり、チャットで質問を入力してもらうことが可能
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インストール不要インストールなしでWEB会議ができます
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多言語対応
さまざまな国の言語でシステムを利用できます
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日本語・英語・中国語(簡体字・繁體字)、タイ語、インドネシア語 | 記載なし | 記載なし |
最大拠点数
対応拠点数が多いほど大規模な配信が可能
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10,000拠点 | 6,000拠点 | 6,000拠点 |
チャットとアンケート機能が標準搭載の製品を比較