年々、Web会議の需要が高まるにつれて、国内だけでも数十社が参入を果たしています。
それぞれが独自のシステムを提供しており、徐々に価格競争も激化しつつあります。
そんな激しい競争の中、高いシェアを獲得している運営会社がブイキューブ、シスコシステムズで、2019年度は2社で国内シェア5割を超えています。
そこで、それぞれ1社ずつピックアップし、簡単に創業からの沿革や事業内容、サービスの特徴、システムのサポート体制などを紹介しています。
会社概要に関しては、Web会議システムに関する情報を中心にまとめていますので、導入を検討されている企業のご担当者の方々は、ぜひ参考にして頂ければと思います。
主要製品 「V-CUBEミーティング」など
主にビジュアルコミュニケーションサービスを提供している国内企業。海外にも複数の支社を構え、多方面への進出を目指しています。「V-CUBE」シリーズの提供だけでなく、企業向けに定期セミナーやイベントも実施しています。
用途に合わせたラインナップから選ぶことができるため、自社で求めている機能をしっかりと網羅しているシステムを活用したいと思っている会社向けです。
有料ではありますが同時通訳サービスが用意されているため、日本以外の企業ともやりとりをしたいと思った場合にも活用できるでしょう。英語だけでなく、中国語や韓国語、日本語への手話にも対応しているため、多国籍のお客さんとやりとりをする企業に向いています。
主要製品 「WebEx」など
主にインターネット会議システムの企画・販売・運営を行っているネットワーク機器業界の開拓企業。日本を含む世界で豊富な実績を持っています。
Web会議システムだけでなく、インターネットの分野に強い会社を選びたいと思っている会社におすすめです。大きな特徴ともいえるのが、3種類の中から自社にとって最適なものを選べるということ。
例えば、会議をするために活用できるWeb会議システムを探しているのであればMeeting Center、イベントや講義ならEvent Center、研修トレーニングにはTraining Centerなど。料金詳細は問い合わせてみなければわからないので多少の手間を惜しまない場合に向いているでしょう。
主要製品 「Cisco WebEx」など
主に電話会議サービス・Web会議サービスを中核事業としている世界中に支点を持つソリューションメーカー。充実のサポート体制とシェア率の高さで幅広くサービスを展開。
Web会議システムの運営会社の中でも特に代表的なのが、プレミアコンファレンシング(PGi)。幅広い機能があるため、一般的な機能を網羅しているWeb会議システムを取り入れたい会社に向いています。
特化した機能はないため、このあたりは注意しておかなければなりません。知名度の高さで言えばトップクラスであるため、高いシェア力を誇る会社を選びたいと思っている方でも納得できるでしょう。
主要製品 「Fresh Voice」
主にテレビ会議、web会議システムの開発・販売、業務ネットワーク構築・運用などを行う企業。日本国内で豊富な実績を持ち、2005~2015年度で9年連続売り上げ数国内No.1の製品を販売しています。
Web会議システムを取り入れたいと思っているけれど、複雑なものだとついていけるか不安…という場合にもこちらが向いています。開発したFresh Voiceでは、とにかくサービスを簡略化することにより、誰でも使えるサービスを目指しています。
ターゲットも年配の経営者や50代の経営者と、あまり難しいプログラムを得意としない人を想定しているため、これらに該当する場合はエイネットが提供するFresh Voiceを選択しておくと安心できるでしょう。
主要製品 「Spreed」
主にインターネットデータセンターの運営、WEBソリューション提供ビジネスなどを手がける株式会社サイバーガーディアンズが提供。日本製品には珍しい特色ある機能が数多く搭載されています。また、制限付きの無料製品も提供中。
専用ソフトや機材などは必要としていません。3名までであれば無料で利用が可能です。こちらの特徴ともいえるのが、料金設定が細かくされているということ。そのため、ちょっとした無駄も省くことができるでしょう。
例えば、Web会議を行うのは月に1回程度ということになると1ヶ月契約などでは損をしてしまいますが、1回単位での契約も可能なので、自社に最も合った形で契約を進めていくことができるはずです。
主要製品 「MORA Video Conference」
主にテレコム事業を中心とした情報通信サービス事業を提供する手がけるITX株式会社が提供。日本全国にショップを展開しており、「MORA Video Conference」「MORA VPN Zero-Con」「みえる通訳」なども販売しています。
料金体制がわかりにくいところは避けたいと思っている方にも向いている会社です。一般的に、Web会議システムを導入したら説明書を確認するなどしてわからないことを調べる必要がありますが、こちらは非常にシステムがわかりやすく、よく使う機能も簡単に使いこなせます。
利用開始に関しては1週間の無料トライアルが利用できるため、まずはWeb会議システムの使い心地を無料で試したいと思っている方にも向いているでしょう。
主要製品 「Flexible Cost Saver」
主に電話会議サービスやWeb会議サービスを提供。日本製品なので迅速なサポートが期待できます。また、製造業や商社・卸売業向けの製品も販売しており、昔から続く大企業にも製品を導入実績が数多くあります。
プロジェクトの完全可視化を実現していることもあり、とにかくわかりやすく、見やすいシステムを導入したいと思っている会社に向いています。実際にユーザーからもわかりやすいと好評を得ているとのこと。
また、Web会議システムを利用する前には必要なソフトウェアを事前にインストールしなければならないものもありますが、こちらは自動的にインストールされるため、ちょっとした手間を省きたいと思っている場合にも向いているでしょう。
主要製品 「Eye Vision NEO」
主にビジュアルコミュニケーション、プラットホームの企画・開発・運用及び販売を行っています。スマートフォン対応ツール「VisionTalk」やマルチキャスト対応ツール「TOMMS」なども開発しており、放送・医療・製造業界で導入実績が豊富です。
一つのIDでビジネスメッセンジャー、ボイス・ビデオチャット、テレビ会議、ライブストリーミングといった機能が利用可能です。英語機能も搭載されているほか、アジアや中東など、実に様々な国と接続されています。
高画質・高速なインターフェースを武器にしているため、海外とのやりとりが多い会社でも役立つ機能があるでしょう。ホームページ上から詳しい機能や解説も確認可能です。
主要製品 「IC3(ICキューブ)」
主にエンジニアリング事業やソリューション事業を行っています。50をこえる自社開発製品やサービスプランなどを提供しており、世界的にも評価が高い企業の1つです。
※IC3(ICキューブ)は2020年6月現在、クラウド型・オンプレミス型ともに販売終了となっています。クラウド型のサービス終了日は2020年末日、オンプレミス型の保守サポート終了日は2021年末日です。
とても使いやすいのが特徴的なシステムです。Web会議に参加するために必要なのはブラウザのみで、ダウンロードは不要。
タブレット端末でも使えるので、パソコンだけでなく、タブレットからでも利用できるものを導入したい会社に向いています。
インターフェースがスッキリしていて、アイコンを確認するだけでもなにができるのか、なにをすれば良いのかがわかるため、説明書に頼らずにも利用できるものを取り入れたい会社でも安心でしょう。
主要製品 「mieruka cloud(ミエルカ・クラウド)」
主にソフトウェア受託開発・研究開発などのソフトウェア開発やインターネット附随サービス業を行っている企業です。
カスタマイズができる点が特徴のシステムです。新規機能の追加やOEM追加などのカスタマイズを行うことで、利用者にとって使いやすいシステムを作り上げることができます。また、SOBAプロジェクトのmieruka cloudはサポート体制も充実。30日間のトライアルや専門オペレーターによるリモートサービスなどを提供してくれるため、初心者の方でも安心してWEB会議システムを導入できます。
主要製品「Bell Face」
営業に特化したWEBサイト会議システムを構築している企業。営業に特化しているため、商談がスムーズに行えるサービスが豊富です。
商談を行うような企業に最も向いているシステムです。サポート体制も充実しているので、WEB会議システムを導入したことがないような企業でも、すぐに使用することできるでしょう。またベルフェイスを導入している他の企業との交流も盛ん。情報交換など企業にとって多くのメリットを与えてくれるでしょう。
主要製品 「Cisco Webex with KDDI」
電気通信事業を行っている大手とも言える企業です。WEB会議だけでなく、さまざまなクラウドサービスを利用することができるでしょう。多種多様のデバイスを使用することができるため、高品質かつライブ感のあるビデオ会議を開催することが可能です。
KDDIという大企業が行っているサービスなので、万が一の時もしっかりサポートしてくれるでしょう。そのため大企業のサポートを希望する企業にはおすすめです。料金設定もわかりやすいのでシステムも利用しやすくなっています。
grabssが制作しているのが、BIZMEE。インストールや登録不要で会議が始められるWEB会議システムです。
人数が多くなると接続しにくくなるようなので、3、4人程度の小会議を検討している企業におすすめです。
近年は、さまざまな機能を幅広く備えたWeb会議システムが主流となっており、音声に強い、映像に強い、機能性に優れているといったなにか一つにだけ特化したものではなく、総合的な機能を兼ね備えたものがトレンドだといえます。
また、Web会議システムといえばパソコンを用いて使うものといったイメージが強い方もいるかもしれませんが、こちらも近年はパソコンやスマートフォン、タブレット端末などを用いてインターネット経由で接続するものの人気が高まっており、需要も高いといえるでしょう。
スマートフォンやタブレット端末を利用すれば出張先や出先からでもWeb会議に参加することができるようになるので、営業職など会社内にいないことが多い社員も参加しやすくなります。
今後のトレンドとしては、さらにこういった傾向が強くなっていくでしょう。パソコンからしか使えないWeb会議システムよりも、様々な端末に対応したものが主流になっていくはずです。
また、一人ひとりの理想的な働き方を実現するために、必ずしも出社という形で働かなくて良いとする企業も増えてきました。自宅勤務をするスタッフが増える場合もWeb会議システムは非常に重要なものになってくるでしょう。
このような面から見ても、将来的にWeb会議システムは更に普及していくことが予想されます。導入を迷っている企業も早めに検討してみてはどうでしょうか。
社内会議用
V-CUBE
ミーティング ブイキューブ |
ZOOM
ZOOM
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Cisco Webex
WebEx
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アプリケーション共有ファイルをリアルタイムに全参加者と共有
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デスクトップ共有デスクトップ画面全体を共有可能
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録画やり取りを録音・録画して保存可能
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ファイルの保存・転送会議中に使った資料や、メールでは大きすぎて送れない資料の共有
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ホワイトボード文字や図の記入、画像の読み込みなどが可能
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外国語翻訳会話をリアルタイムに翻訳して会話内容と翻訳内容をテキスト表示
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アンケート機能質問やアンケートを実施することが可能
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IPアドレス制限許可のない人の参加を防止できる機能
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チャット機能文字によるメッセージの共有が可能
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100拠点以上対応同時に接続できる拠点数が100を超える
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オンプレミスでの提供自社で情報のシステムを保有し、自前の設備で運用する方式
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無料版あり
Google Meet
Google
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Skype
マイクロソフト
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chatwork live
Chatwork
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参加者アカウント不要アカウント登録なしでスタートできます |
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1対1ミーティング
時間に縛られずに会議を行なうことができます |
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画面共有
自分のパソコンの画面を相手に表示させる機能
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セキュリティ第三者によるデータの盗聴やなりすまし、改ざんなどを防ぎます
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2段階認証プロセス | E2E暗号化 | SSL/TLS |
人数一度の会議に参加できる人数
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最大250名 | 最大50名 | 最大14名 |
無料期間が無制限かつ、セキュリティ面について公式HPで明示されている製品を比較
商談用
V-CUBE
セールスプラス ブイキューブ |
ベルフェイス
ベルフェイス
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B-room
Bloom Act
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資料共有
エクセルやPDFなどの資料の共有
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チャット機能文字によるメッセージの共有が可能
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トークスクリプト
話したい内容を事前に準備でき、自分だけが見ることができます
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同時接続3名の場合
の月額料金 同時接続できる人数 |
44,400円(税別) | 45,000円(税別) | 35,000円(税記載なし) |
相手の対応
WEB会議をする際に相手側に行ってもらうこと
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URL入力 | 電話 | URLorワンタイムパスワード |
月額費用が公式HPに明示されている3製品を比較
設計・製造用
V-CUBE
コラボレーション ブイキューブ |
Fresh Voice
エイネット
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Cisco Webex
シスコ
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同時ペン作画リアルタイムで複数人で図面に書き込みができます
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CAD共有対応重い3次元データもスムーズに共有できます
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画像共有画像データなどを同じ画面で共有できます
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高精細データ共有
画面サイズに合わせた拡大や縮小などの処理なしで2000万画素クラスでも共有可能
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画像共有機能がデフォルトでつき、公式HPに設計・製造系の導入事例が載っている製品を比較
セミナー用
V-CUBE
セミナー ブイキューブ |
ギガキャスト
ロゴスウェア
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ネクプロ
ネクプロ
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チャット機能文字でもやりとりすることが可能
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アンケート機能
質問やアンケートを実施することが可能
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受講者発言機能
受講者の発言を許可したり、チャットで質問を入力してもらうことが可能
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インストール不要インストールなしでWEB会議ができます
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多言語対応
さまざまな国の言語でシステムを利用できます
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日本語・英語・中国語(簡体字・繁體字)、タイ語、インドネシア語 | 記載なし | 記載なし |
最大拠点数
対応拠点数が多いほど大規模な配信が可能
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10,000拠点 | 6,000拠点 | 6,000拠点 |
チャットとアンケート機能が標準搭載の製品を比較